アウツ
ポーカーをする上で考えなければならないのがアウツです。アウツとはドローを完成させるカードです。フラッシュドローやストレートドローの際、どのカードが来たら、フラッシュやストレートは完成するのか? またその確率はどのくらいか? オールインの状況の際、コールすべきかどうか? を決定するのにアウツは常に気を配らなければなりません。
フロップでフラッシュドローの場合
上の図を見てみましょう。フロップで、ダイヤを4枚持っています。ターンかリバーでダイヤが来れば、フラッシュが完成します。図のような状態をフラッシュドローといいます。A♢K♢J♢T♢9♢7♢6♢4♢2♢がアウツとなり全部で9枚あります。
トランプのカードは52枚で5枚のカードはすでに分かっているので、残りのカードは47枚です。ディーラー(カードを配る人)がターンのカードをテーブル上に置いたとき、残り47枚のうち9枚のカードはダイヤが落ちます。
ここでダイヤの来る確率は9÷47=19.1%でフラッシュが完成します。ターンでダイヤが来ない確率は100%-19.1%=80.9%です。ターンでダイヤのカードが来なかった場合、リバーでダイヤのカードが来る確率を求めてみましょう。
新たに1枚のカードが分かったので、残っているカードは47-1=46枚です。このうち9枚がダイヤですから、9÷46=19.6%の確率でダイヤが来ます。
結局、リバーまでにフラッシュになる確率は、19.1%+80.9%×19.6%で計算でき、答えは約35%です。
つまりフロップでアウツが9枚のフラッシュドローの場合、ターンでフラッシュになる確率は約19%、リバーまでにフラッシュになる確率は約35%です。
ターンでオープンエンドストレートドローの場合
上の図はQJT94が自分の役になります。8のカードかKのカードがリバーで落ちればストレートが完成します。上の図の状態をストレートドロー、正確にはオープンエンドストレートドローと言います。さてアウツは何枚でしょうか?
8のカードが4枚、Kのカードが4枚デッキ上に残っていますから、合計8枚です。フラッシュドローの時と同じように計算すると、リバーでストレートになる確率は8÷46=約17%です。
ここで覚えておいてほしいのは、2倍の法則と4倍の法則です。
2倍の法則を使うと、次のカードで自分が来てほしいアウツが落ちる確率がアウツの数×2を計算するとおおよそ分かるのです。フラッシュドローでアウツが9枚の時は、9×2=18、アウツが8枚のストレートドローの場合は8×2=16です。
上記で計算した19%、17%と比べてほとんど変わりません。ですから、アウツ数×2を計算して、次のカードでドローが完成する確率をおおよそ求めましょう。
4倍の法則とは、ターン、リバーと次の2枚のカードでアウツが落ちる確率をアウツ数×4を計算するとだいたいわかる法則です。9枚アウツがあるフラッシュドローの場合、9×4=36です。上記で計算した35%とあまり変わりません。
ターンでオープンエンドストレートドロー&フラッシュドロー
上の図の場合はどうでしょうか?A♥K♥Q♥9♥7♥6♥4♥3♥2♥が来れば、フラッシュになります。またQ♠Q☘Q♢7♠7☘7♢が来ればストレートになります。全部でアウツは15枚あります。
ここで2倍の法則を使ってみると、次のカードでフラッシュかストレートになる確率は15×2=30で計算でき、30%です(正確には31.9%)。
ちなみにT☘T♠T♢が来てツーペアになる確率は3×2=6 つまり6%です。8☘8♠が来てスリーカードになる確率は2×2=4 つまり4%です。
オッズ
オッズとはアウツが来て勝てる見込みのことを言います。例えばターンでポットが$10で相手が残りの$5をオールインしてきたとします。この時、$5をコールするかどうかを考えるときに、オッズを計算します。
ここで競馬を例に考えてみましょう。上のオールインの状況は$5の馬券を買い、勝てば$20当たるのと同じ状況です。オッズは20÷5=4倍が適正でしょう。勝つためには1÷4=0.25つまり25%以上の確率でこの馬券が来ないと割に合わない賭けになります。
つまりフラシュドローやストレートドローでそのドローが来れば勝てるけど、来なければ負けるという状況ではオッズに合わないのでフォールしなければなりません。なぜならこれらのドローは完成する確率が20%以下です。そのため25%のオッズが与えられたとき、これにコールすることは割に合わない賭けになるのです。
仮に20%として計算してみましょう。100回同じ状況があったと仮定して、20回はドローが完成して勝てるけど、80回はドローを外し負けてしまいます。全部コールすると100×$5=$500賭けたことになります。その結果、ドローが20回完成し20×$20=$400戻ってきます。合計$400-$500=-$100となり、$100の損害です。
つまり、ドローを引くときはそれが割に合うのか合わないのかを常に考えないといけません。