スターティングハンド概要
プリフロップで最初の2枚のカードが配られた時、どのハンドで参加するかは非常に重要です。ポーカーは意思決定のゲームです。参加すべきハンドで参加しないことや、参加すべきでないハンドで参加すると、それが長期的には損失の原因になります。
どのハンドで参加するのかは様々な要因によって変わってきます。例えば、ポジション、自分の前のプレーヤーのアクション、テーブルの状況等が考えられます。
アーリーポジション(UTG)は強いカードを持っていなければいけません。まだ後ろにたくさんのプレーヤーが控えていて、プレミアムハンド(AA、KK、QQ、AK)を持っているかもしれませんし、フロップ以降、ブラインド(SB、BB)のプレーヤー以外に対してはアウトオブポジションでプレーしなければならないからです。
反対にボタン(BU)、カットオフ(CO)では、スターティングハンドを大幅に広げることができます。ボタンではフロップ以降、インポジションでプレーできますし、ブラインドがフォールドすれば、ブラインドスティールができるからです。
ハンドの選択
スターティングハンドは52×51÷2=1326通りあります。AA等のポケットペアはそれぞれ6通り、AK等のポケットペア以外のハンドはそれぞれ16通りあります。またAKs (AK スーテッド)は4通り、AKo(AK オフスート)は12通りあります。
AA、KKのようなスーパープレミアムハンドは約210回に1回しか来ません。よっぽどのことがない限り、プリフロップでオールインまでする価値があると思います。
ハンドの選択の目安としては、ポケットペアは最初からペアができていて、フロップでそのペアのカードが落ちるとスリーカードになります。相手の全スタックを奪える可能性があるため、ローペア以外はほぼ全ポジションで参加できます。
ポケットペア以外のカードでは、カードが高い方がいいですし、スーテッド、コネクターであることがその価値を増やします。スーテッドはフラッシュが狙え、コネクターではストレートが狙えますので、カードの高さと考えあわせて、スターティングハンドを考えます。
またカードが高くでもK4o のようなカードはストレート、フラッシュが狙えず、Kがフロップに落ちても、相手にドミネイト(例えば、相手がKTやKJを持っていた場合、フロップにKが来てもキッカーで負けてします)されていて悲惨な状況になることもあり、ポットを大きくすることはできず、あまりよくありません。
実際のスターティングハンド例
以下は、各ポジションからの標準的なスターティングハンド表です。青いマス目が自分の前に誰もオープンしていない時に自分が参加するスターティングハンドです。自分が最初にオープンする時はリンプするのではなく、2.5~3倍レイズしましょう。つまり、ビックブラインドが$0.1だったら、$0.3レイズするのが標準的です。
自分の前のプレーヤーのアクション
自分の前のプレーヤーがやレイズやリンプしていた場合、上図よりもタイトに参加すべきです。例えば、アーリーポジションのプレーヤーがレイズした場合、それは自分が良いカードも持っているとみんなに主張していることになります。その場合、ボタンで上図のように参加するとアーリーポジションのレンジ(参加している可能性がある全てのカード)と比べ、不利な可能性が高いからです。
テーブルの状況
テーブルがタイトの時はルーズに、テーブルがルーズの時はタイトにプレーするのが基本です。また相手のプレーヤーがどのポジションでどのくらい参加するのかを考えなければなりません。
例えば、ブラインドのプレーヤーがフォールドしすぎる傾向にあるなら、レイトポジションからの参加率を増やし、ブラインドスティールを狙っていくべきです。反対に3ベットを頻繁にしたり、ブラインドを守ろうとしたりする傾向が強いプレーヤーに対しては、レイトポジションからはタイトにプレーするなど、臨機応変にプレーすることが必要です。