ネットで検索するとオンラインポーカーをプレー際に役立つたくさんのツールがでてきます。その中で最も役に立つツールはホールデムマネージャーやポーカートラッカーといった統計ツールです。
プレーした後、全てのハンドを様々な角度から分析できるため、自分のリーク(弱点)を潰したり、相手のリークを見つけたりするのに役立ちます。また自分が得意なゲームの種類は何か、プレーするステークスを上げたり下げたりする判断等の全体的な分析にも有益です。
HUD(ヘッズアップディスプレイ)
統計ツールの中のHUDを使用することによりプレー中にテーブル上で統計データを表示することができます。ある程度ハンド数がたまるとプレーヤーのリークが見えてきて、そのリークに合わせたプレーをすることで勝ちやすくなります。
HUDにはたくさんのデータがあるため、自分が必要なデータを選び表示させる必要があります。ヘッズアップとキュッシュゲームとトーナメントでは違うHUDになると思います。またSNGはトーナメントの縮小版であるとも考えられるためこの2つのHUDは似たようなものになります。以下では標準的なキャッシュゲームとトーナメントのHUDを見ていきたいと思います。
HUD(キャッシュゲーム)
上段 Note:メモ/プレーヤー名/ハンド数/ウィンレート
中段 VP:参加率 /PF:レイズでの参加率/AS:スティール率 /
FB:スティールに降りる確率(BB)
下段 AF: フロップ以降の攻撃性/フロップでの攻撃性/ターンでの攻撃性/
リバーでの攻撃性/ CB: フロップでのコンティニュエーションベット率/
FC: CBに降りる確率
HUD(トーナメント)
1段目 Note:メモ/プレーヤー名/ハンド数
2段目 VP: 参加率/PF:レイズでの参加率 /ST: スティール率/3B.ST:リスティール率
3段目3B: 3ベット率 /F3B: 3ベットに降りる確率/4B: 4ベット率
4段目CB: フロップでのコンティニュエーションベット率 /FCB: CBに降りる確率/
CR:チェックレイズ率
スタッツの説明
プレーヤー名
座席にすでにプレーヤー名があるので必要ないと思われるかもしれません。しかしキャッシュゲームで新しいプレーヤーが来たり、トーナメントでテーブルを移動したりする際、前のプレーヤーのHUD が表示されたりします。また座席の名前とHUD の名前がずれてしまうこともあります。間違った情報でプレーすると大きなミスをしてしまうためプレーヤー名は必要です。
ハンド数
データベースに入っている相手のプレーヤーの全ハンド数です。ハンド数が少ないと信頼できる情報にはなりません。またスタッツによって必要とされるハンド数は違います。例えば参加率の場合、50ハンド程でおおまか信頼できるスタッツになります。しかし4ベット率は少なくとも1000ハンドはないと役に立つ情報にはならないでしょう。
ウィンレート
100ハンド当たり何BB勝っているかを表します。信頼できるスタッツになるには膨大なハンド数が必要ですが、非常に下手なプレーヤーは比較的少ないハンド数である程度目安になる情報となります。
参加率
ポットに参加する率です。6max の場合15%~30%に入るのが普通です。フルリングの場合はそれよりも低くなります。この数字が30を超えていたらルーズすぎます。また10より小さかったらタイトすぎます。
レイズでの参加率
プリフロップでレイズして参加する確率です。
スティール率
レイトポジションからスティールする確率です。上の図のASとSTは全く同じ意味です。
スティールに降りる確率(BB)
BB がレイトポジションからのスティールに対してフォールドする確率です。この数字が80より高い場合、そのプレーヤーはフォールドしすぎているため、ボタンからはどんなカードでもスティールすることによって利益が出ます。
攻撃性
ベット率とレイズ率との合計をコール率で割った値です。アグレッシブなプレーヤーかパッシブなプレーヤーかの目安になります。
フロップでのコンティニュエーションベット率
プリフロップで主導権のあるプレーヤーがフロップでベットする確率です。上手なプレーヤーのほとんどが60%~75%です。80%を超えているプレーヤーは何も持っていないのにベットしている確率が高いため、レイズやフロートをいつもより増やして対抗しましょう。
CBに降りる確率
コンティニュエーションベットに対して降りる確率です。上手なプレーヤーのほとんどが50%~65%です。70%以上のプレーヤーはCB に対してフォールドしすぎているため、ほぼすべてのフロップでCB を打つべきです。
フロップにヒットする確率が30%であることを考えるとこのようなプレーヤーはフロップにヒットしたら続け、そうでなかったらフォールドしています。CB を打ってコールされたら、フロートしていることはまずないのでターンでは慎重にいきましょう。
リスティール率
レイトポジションからのスティールに対して3ベットする確率です。
3ベット率
レイズがあった後にリレイズする確率です。3%でしたらAA、KK、QQ、AKのプレミアムハンドで3ベットをし、ブラフではほとんど3ベットをしていないと分かります。
3ベットに降りる確率
レイズでの参加率と一緒に考える必要があります。レイズでの参加率が低いプレーヤーは強いハンドを持って参加しているケースが多いため、このスタッツは低くなります。スタッツはそれ単独で考えるのではなく、関連しているスタッツと一緒に考える必要があります。
4ベット率
3ベットがあった後にレイズする確率です。
チェックレイズ率
チェックした後、後ろのプレーヤーがベットしたのをレイズする確率です。